2008年07月14日

たった一言のメール

こんにちは、さむコピ!小川晶子です。

最近あなたは、いつ涙を流しましたか・・・?

私は、金曜日、セミナー中にぽろぽろと泣いてしまいました。

Bunta2.net交流会セミナーで、文章&名刺コンサルタント堀内伸浩さんに感動したことはすでに書きましたが、このセミナーの最後に、安井レイコさんというエッセイストで料理研究家の方から「感動させる文章術」についてお話があったんです。

安井さんは、イキナリ「目を閉じて、あなたが謝りたいと思う人を思い浮かべてください。」と言いました。






私は祖父を思い浮かべました。
無口で、ガンコで、でも私の姿を見ると細い目をますます細めてうれしそうにする祖父です。

10年近く前になりますが、祖父が私にメールをくれたことがありました。
祖父の家でパソコンを買い、メールを送ることができるようになり、嬉しかったのでしょう。

「あきこ 元気ですか」

たった一言のメールが、私の家のパソコンに届きました。

私は「ああ、おじいちゃんからメールが来ている。今度返事しよう」なんて思って、社会人1年目のバタバタにかまけて返事を何もしないまま1週間が経ってしまいました。


突然でした。
おじいちゃんは心筋梗塞でこの世を去りました。


私の会社に電話が入り、いそいで電車とタクシーで駆けつけた時には、白い顔をして体温のないおじいちゃんの体が、ひんやりとした病室の中に横たわっているだけでした。

お葬式のあと、私はメールをもう一度見ました。

「あきこ 元気ですか」

パソコンを置いた6畳の和室で、ディスプレイに向かって一生懸命文字を打っているおじいちゃん。
1時間くらいかけて打ったのかもしれません。
私からの返事がなくて、「まだ届いていないのかなぁ。仕事で忙しくて見ていないのかなぁ」と思っていたかもしれません。メールでつながるという喜びを知りたくて、返事を楽しみにしていたのかもしれません。

このたった一言のメールに、おじいちゃんの想いはたくさんつめこまれていたのです。

私はしばらくそのメールを見つめていましたが、時間をかけて短い返信文を作り、送信ボタンを押しました。

「おじいちゃん、メールありがとう。元気にやっています。最近、会社の先輩に赤ちゃんが産まれました。」

でももう、おじいちゃんには届きません。



私は目を閉じたまま、ぽろぽろと涙をながしていました。

安井さんは、「さぁもう目を開けていいですよ。今のあなたの感情を、文章にすることができますか?悲しかったとか悔しかったとかいう言葉で、表現ができますか?」と言いました。


ショックでした。
途中で帰りたくなるくらいショックでした。
私が自信満々に言っている「文章力」なんて、ノウハウに過ぎない。

おじいちゃんのメールに返信をしなかったことは、ずっと小さなトゲのように心に残り、これまで誰にも話すことができず、まして文章になんてできなかったことでした。

こんなことを書くのはとても恥ずかしいのですが・・・反省をこめて、これから本当の「感動させる文章術」を体得していくのだという決意をこめて、書くことにしました。

私に喝を入れてくださった安井レイコさん、ありがとうございます。素敵なセミナーを教えてくださった平野友朗さん、ありがとうございます。

こんな長文を読んでくれたあなた、どうもありがとうございます。










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copy_writing_samurai at 13:12 │Comments(18)TrackBack(0)clip!つれづれ  | セミナー

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この記事へのコメント

1. Posted by アカラ    2008年07月14日 14:55
どらさんの思い、何だか痛いくらいに分かります。
私も祖母を亡くした時、メールではありませんでしたが
祖母から1枚の栞をもらってました。
その栞には"大切に…"と一言書かれてました。

今となっては祖母がどんな"思い"でその栞を送ってくれたか知る術はありません。
ですが、祖母の"思い"をどこかで頭の隅に置いている自分がいます。
"思い"ってそんなものなのかもしれませんね。

どらさんの「感動させる文章術」期待していますよ!
2. Posted by 千葉は千葉でも@幕張本郷    2008年07月14日 15:19
こんにちは。

身に詰まされる思いがします。

祖父、祖母にとって、孫というのはやはり特別にかわいい存在なのだと思いますし、遠く離れていれば、心配してくれるやさしい存在だと思います。

私も、既に痴呆が始まって字が書けなかった祖母が、自分の敬老祝金を袋に入れて、不安定ながらも宛名を書いて「小遣いだよ」と言ってくれたものを大事に取ってあります。生前にもっと何かしてあげたかったという想いをいつも持っています。

どらさんのおじいちゃんの一言メールにはいろいろな想いが詰めこまれていることが伝わってきます。どらさんの返事は生前のおじいちゃんには届かなかったけれど、きっと想いは伝わっていると信じたいです。
3. Posted by hime    2008年07月14日 16:40
こんにちは

おじいちゃんにメールを送らなかった後悔を胸に秘めて、こうしておじいちゃんの事を思い出していることが最高の供養になっているのではないでしょうか?

天国で「やっと来たか〜〜〜」と言いながら、ニコニコと読んでいるに違いないと思います。
4. Posted by 千石弥一    2008年07月14日 18:16
涙でました。
5. Posted by himawari    2008年07月14日 19:22
こんばんわ。

どらさんには悔いが残ることかも知れませんが、おじいちゃんにとっては、どらさんがメールをする時にふっと思い出すことが出来る大切な記憶を残してくれてますね。おじいちゃんの一言をこれからも大切にしてあげて下さい。
6. Posted by しげちゃん    2008年07月14日 20:34
おじいちゃんの姿が目に浮かぶ文になっています。

私は、小学校時代のことを思い出し、自分はなんて嫌な奴だったんだろうと、心で詫びました。

安井さんの教え方のすごさにびっくりしました。
7. Posted by 木琴    2008年07月14日 21:05
(;_;)(;_;)(;_;)(;_;)(;_;)(;_;)(;_;)(;_;)(泣)
8. Posted by どら    2008年07月14日 21:24
>アカラさん
コメントありがとうございます。

>祖母の"思い"をどこかで頭の隅に置いている自分がいます。

なるほど、”思い”が生き続けているのですね。それは素晴らしいことですね!
9. Posted by どら    2008年07月14日 22:01
>千葉は千葉でも@幕張本郷さま
コメントありがとうございます。
おばあさまからの”お小遣い袋”大事にとってあるのですね。
やはり思いはいろいろな形で残っていくのかなぁ。
私の思いは、おじいちゃんの届いているといいのだけれど。。
10. Posted by どら    2008年07月14日 22:04
>himeさま
コメントどうもありがとうございます。
こうやって思い出していることが、最高の供養になる・・・
天国に届いたかもしれません。。

11. Posted by どら    2008年07月14日 22:06
>千石弥一さま
たった一言でも、伝わるものですね。
12. Posted by どら    2008年07月14日 22:08
>himawariさま
コメントありがとうございます。

そうですね、これからも想いのつまった一言を大切に持ち続けようと思います。
13. Posted by どら    2008年07月14日 22:16
>しげちゃん様
コメントどうもありがとうございます。
安井さん、すごかったですね。感動しました。
14. Posted by どら    2008年07月14日 22:29
>木琴さま
長文読んでいただき、コメントいただきありがとうございます。

うれしいです。
15. Posted by スマッシュ    2008年07月14日 23:01
こんばんは。
どらさんはおじいさんの事を
思い浮かべていたんですね。
ちょっと泣けてきました。

安井さんの話は重みがありましたね。
16. Posted by どら    2008年07月14日 23:07
>スマッシュさま
こんばんは!コメントありがとうございます。
セミナー中に泣くとは、ちょっと恥ずかしかったのですが・・・

安井さんの話、素晴らしかったです。
17. Posted by 安井レイコ    2008年07月20日 21:44
先日は、ご参加ありがとうございました。(大丈夫、みんな目をつぶっていましたから、誰も泣いてる姿は見ていませんよ)

そうですか。私は、返事がなくてもおじいちゃまにはきっと心は通じていたと思います。本当に。
私は、その心を伝えるために、どう心を砕いて努力をしなければならないのだろうと、日々考えることが必要なのだと思います。

このように、ご自身の心のあり方を飾らずにブログの文章にしていただいて、どらさま、本当にありがとうございました。
18. Posted by どら    2008年07月21日 12:27
>安井レイコさま
きゃあ
安井レイコ先生からコメントいただいてしまった。どうもありがとうございます。
本当に素晴らしいセミナー&交流会でした。

>その心を伝えるために、どう心を砕いて努力をしなければならないのだろうと、日々考えることが必要なのだと思います。

はい。日々考えていきたいと思います!

今後ともよろしくお願い致します。

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