久しぶりのインタビューシリーズです!!
今回は、社会保険労務士であり、行政書士であり、三鷹市議会議員の浦野英樹先生にお話を伺いました。
企業の人事労務、サラリーマンをしながらの選挙活動や、市議会議員の仕事、開業社労士としての仕事・・・
興味深いお話をたくさんお聞きすることができました!
ぜひごらんください
浦野英樹先生(社会保険労務士・行政書士・三鷹市議会議員)
プロフィール
1969.3 大分県大分市に生まれる
1984.3 大分県立中津南高校卒業
1991.3 東京都立大学法学部政治学科卒業
1991.4 株式会社東京汽船入社
1993.3 株式会社白夜書房入社
約10年間人事労務管理の業務にたずさわり、民間企業の雇用環境の変化を肌で実感する
2001 サラリーマン生活を送りながら、ボランティアとして政治に関わる
2003.4 三鷹市議選に会社在籍のまま挑戦
1081票を獲得するも惜敗 投票日翌日から仕事に復帰
2004 仕事のかたわら、一市民として、通勤(中央線)問題・消費者問題・労働問題等にとりくむ
2005.6 都議会議員選挙(三鷹市選挙区)に、有給休暇を使い会社在籍のまま挑戦
4973票を獲得するも落選 投票日翌日から仕事に復帰
2005.10 社会保険労務士として独立。
社会保険労務士として、企業の顧問業務に加え、年金・労働相談を中心に、多くの市民相談に対応。「消えた年金」が社会問題化する以前より、年金記録問題の解決に取り組む
2006.11 行政書士として開業登録。法人設立・離婚問題・消費者トラブルに関わる。
2007.4 仕事をしながら、組織・団体の支援を受けず、三鷹市議会議員選挙に当選。
2590票(5位/定数28名)。当選しても翌日には仕事をする。
2007.6 特定社会保険労務士付記
2008.5 「責任」と「わかりやすさ」を追求し、民主党入党
ホームページ 浦野事務所
臨検で驚かれた!
小川「私も東京都立大学卒業なんですよ。大学の先輩ですね。法学部政治学科を卒業されたんですよね。」
浦野先生「はい、労働法を専攻していました。大学卒業後は企業の人事労務担当として約12年いました。」

今回は、社会保険労務士であり、行政書士であり、三鷹市議会議員の浦野英樹先生にお話を伺いました。
企業の人事労務、サラリーマンをしながらの選挙活動や、市議会議員の仕事、開業社労士としての仕事・・・
興味深いお話をたくさんお聞きすることができました!
ぜひごらんください

浦野英樹先生(社会保険労務士・行政書士・三鷹市議会議員)

1969.3 大分県大分市に生まれる
1984.3 大分県立中津南高校卒業
1991.3 東京都立大学法学部政治学科卒業
1991.4 株式会社東京汽船入社
1993.3 株式会社白夜書房入社
約10年間人事労務管理の業務にたずさわり、民間企業の雇用環境の変化を肌で実感する
2001 サラリーマン生活を送りながら、ボランティアとして政治に関わる
2003.4 三鷹市議選に会社在籍のまま挑戦
1081票を獲得するも惜敗 投票日翌日から仕事に復帰
2004 仕事のかたわら、一市民として、通勤(中央線)問題・消費者問題・労働問題等にとりくむ
2005.6 都議会議員選挙(三鷹市選挙区)に、有給休暇を使い会社在籍のまま挑戦
4973票を獲得するも落選 投票日翌日から仕事に復帰
2005.10 社会保険労務士として独立。
社会保険労務士として、企業の顧問業務に加え、年金・労働相談を中心に、多くの市民相談に対応。「消えた年金」が社会問題化する以前より、年金記録問題の解決に取り組む
2006.11 行政書士として開業登録。法人設立・離婚問題・消費者トラブルに関わる。
2007.4 仕事をしながら、組織・団体の支援を受けず、三鷹市議会議員選挙に当選。
2590票(5位/定数28名)。当選しても翌日には仕事をする。
2007.6 特定社会保険労務士付記
2008.5 「責任」と「わかりやすさ」を追求し、民主党入党
ホームページ 浦野事務所

小川「私も東京都立大学卒業なんですよ。大学の先輩ですね。法学部政治学科を卒業されたんですよね。」
浦野先生「はい、労働法を専攻していました。大学卒業後は企業の人事労務担当として約12年いました。」

小川「浦野先生は出版社に長くお勤めだったそうですが、出版社の勤怠管理は大変そうなイメージがあります。どのくらいの規模の会社だったのですか?」
浦野先生「アルバイトを含めて400名くらいです。」
小川「そちらで、給与計算や社会保険の手続きをされていたと。」
浦野先生「就業規則作成・見直し、それから裁量労働制を取り入れたり、制度の整備をしました。長時間労働の社員が多いので、労働時間をいかに短くできるかというのは一つの大きなテーマでした。タイムカードも必ず打刻し、勤怠管理はかなりきちんとやっていました。その経験から、日常の勤怠管理の重要性は実感しているので、開業してからの顧問先にも伝えています。ある顧問先に労働基準監督署の立ち入り検査(臨検)が入った時も、驚かれましたよ。『よく管理できていますね!』と。」
小川「それはすごいですね。」
選挙に落ちて、受験勉強スタート
小川「社会保険労務士として開業するきっかけは何かあったのですか?」
浦野先生「人事労務は好きですし、もともと社会保険労務士の資格には興味がありました。でも、勉強を始める直接のきっかけになったのは、選挙で落選したことですね。」
小川「サラリーマンをしながら、市議選に挑戦されたんですよね!」
浦野先生「はい。選挙に落ちたあと、会社には戻れたのですが、自分で独立して仕事をしているほうが周りに迷惑をかけずに選挙にも再挑戦できるので、本格的に勉強を始めたんです。」
小川「選挙ポスターに『部長、東京のために、有給休暇とらせていただきます』(2005年都議会議員選挙)という印象的なコピーがありましたが、会社に在籍しながら選挙活動をするのは大変だったでしょうね。」
浦野先生「会社には理解してもらえていたので、そういう意味で言うと大変ではなかったです。といっても、周りは大変だったと思いますが。職場の上司・仲間には感謝あるのみです。」
小川「遅く帰ってきてから街頭に立ったりされたのでは?」
浦野先生「朝、駅に立って、そのまま電車で通勤し、帰ってまた駅に立って・・・というのを半年間くらい続けましたね。土日は戸別訪問に費やしました。一日100件くらいまわってました。」
小川「選挙が終わって、今度は社会保険労務士試験に向けて勉強を始められるのですね。独学でやられたのですか。」
浦野先生「インプットは独学で、答練は会社の近くの予備校に行きました。インプットはもっぱら電車の中と、会社の昼休みにやりました。山手線を逆回りに乗って、その間に勉強したり。」
小川「一発合格ですか。」
浦野先生「はい、無事に合格できました。実務を10年くらいやっていましたから、すでに徴収法あたりはかなり覚えてしまっていました。年金はやはり難しかったですけど。」
クーポンフリーペーパーより人気のあるチラシ
小川「試験に合格して、開業して、今4年半くらいですね。市議会議員になられてからは、2年半くらい。市議会議員さんって、具体的にどのようなことをされているのでしょうか。」
浦野先生「年に4回、議会があります。市の政策立案や予算に、市民の声を反映させるために、働きかけるのが主な仕事です。議員は『特別な市民』という位置づけになっています。市民一人ひとりの声をすべて聞くことができないから、特別な市民を重要視します。議員の活動スタイルはそれぞれですが、日常的に、市民に会って話を聞いたり、政策について考えたりということをしています。お祭りなどの行事に参加するのも、市民の意見が聞けるからです。週に2〜3回、駅に立つのもそうです。」
小川「月に2回ペースで『浦野英樹よろずレポート』を発行されているのですよね。拝見しましたけど、あれはすごいですね。役に立つ情報がコンパクトにまとめられていて、人気があるのも頷けます。」

浦野先生「元々は1時間50枚くらいだったのが、現在は、1時間に200枚配布することができています。もともと、朝に駅で演説するのがイヤだったんです。自分がサラリーマンだった頃、『うるさいなぁ』と感じていましたから。それなら、紙に書いて配ろうと思いました。
かつては、政策的なことを書いたチラシだったのですが、あまり反応はありませんでした。もっと、『読み手にプラスになることを書こう、役に立つと思ってもらえるものにしよう』と、スタイルを変えてから受け取ってもらえるようになりました。自分が何を考えているのか、もちろん最終的には伝える必要がありますが、『目の前の人にいかに役に立てるか』と考えたら、まずは情報を伝えることだと思ったんです。このスタイルになってから、相談がとても増えました。年金のことも書いているので、一時期、年金の相談はすごく多かったですね。」
小川「なるほど、素晴らしい。でも、社会保険労務士の立場で考えると、そういった相談はお金にならないから、やりたがらない人が多いですね。」
浦野先生「議員として当たり前の仕事というのはありますが、社会保険労務士としても、個人の方の相談はやりたいなと思っています。たとえば、一般の方向けの年金セミナーとか、需要はあると思うんですよ。それに対して、自治体や企業がお金を出してくれる仕組みが作れたらいいなと考えています。そのためにも、まずはどんどん個人の方の相談にのって、情報と経験を仕入れたいですね。」
経験を仕入れる
小川「社会保険労務士としては、お仕事の中心はどのようなことですか?」
浦野先生「私は給与計算が得意で、大きな柱になっています。サラリーマン時代に、システムも含め中規模の給与計算をしていましたから、その経験が生きています。給与計算を避ける先生もわりといらっしゃいますが、給与計算をやっていると、会社の状況がリアルタイムでわかるので、提案もしやすいんですよ。他には、顧問として労務相談にのったり、セミナーもよく行っています。あるOA機器の商社が、ソフトを販売するために集客したいという場合、ソフトの使い方セミナーでは人が集まりません。そこで、私が『改正労働基準法の概要』といったテーマで話すセミナーと合わせるんです。そうすると、たくさんの人が来ます。私は集客力があるのが強みで、その会社さんには『先生と組むと一番人が集まる』と言っていただけています。」
小川「今までのお仕事の中で、印象に残っていることはありますか。」
浦野先生「心臓に障害を持っている方から、市の発行している障害のある方向けタクシーチケットについて相談を受けたことがあります。私はいろいろ調べたのですが、結果的には障害の程度の問題で使えなかったんです。でも、一生懸命応対したことにとても感謝されました。その方は実は社長で、今は社会保険労務士として顧問をさせていただいています。
それから、4年前の話ですが、年金について相談を受けたことがあったんですね。消えた年金が問題になる前です。その方は、『年金額がおかしい、2年間国民年金保険料を支払っていないことになっている』と、社会保険事務所に行って相談したらしいのですが、『払っていないだけでしょう』と取り合ってもらえない。あちこち相談に行っても、誰も相手にしてくれない。それで、私のところへやって来ました。社会保険事務所へ同行して、記録を見せてもらうよう交渉したところ、何故か『氏名変更届』が出されていることがわかりました。本人は出していないので、誰かが意図的にやっている可能性があります。調べている頃、ちょうど第三者委員会ができたので、申し立てをしました。結果、認められました。その2年間分の保険料を着服している人がいたことが明らかになったんです。」
小川「えー!」
浦野先生「自主納税組織というのがあって、町の人が税金や保険料を集めて納付していたのですが、その中の一人が着服していました。この件のときも、とても感謝され、この方は飲みに連れて行ってくれました(笑)。こういう相談を受けていると、年金についての疑問や不満を持っている方が多いことは肌で感じます。本人は社会保険に入っていると思っていたのに、実は、会社が入っていなくて、25年にちょっとだけ足りず、年金がゼロという方もいます。そういった相談が、一番気の毒でつらいですね。何とかならないものかと奔走しましたが、結局力にはなれませんでした。真剣に対応したことは、とても感謝されましたが。」
小川「なかなかそこまでやってもらえませんもの。」
浦野先生「そうですね、『経験を仕入れる』という考え方でないと、確かにできないかもしれませんね。
私の場合は、『社会貢献』なんてたいそうなものではありません。ただ、自分の生活が安定していなければ、個人の相談に対応するのは現実的には無理だと思います。私はある程度基盤がありますので、その点恵まれているかもしれません。」
現場を知っているからこそできる提言
小川「最後に、今後やっていきたいことを聞かせてください。」
浦野先生「まず、社会保険労務士としては、事務所を拡大していきたいと思います。おかげさまで仕事の依頼が増えていますので、人も増やしたいと思っています。そして、セミナーをどんどんやっていきたいです。社労士のセミナーは集客力はあると確信してますから、企業とうまくマッチングできれば、個人の方のニーズに応えられるようなカタチでも開催できると思います。
それから、政治の面では、将来的にやりたいことが2つあります。
1つめは、雇用に関して、社会全体で終身雇用を実現する仕組みを作ること。日本の社会保障は、大きな組織にいる人ほど手厚いのが現状です。病気で会社を辞めてしまったり、リストラにあったり、転職を繰り返していたりなど、不安定な働き方をしている人に対するバックアップが少ないのです。終身雇用が普通だったこれまでは、会社がある程度、国民の生活を守ってきました。たとえば、子育てにお金がかかるようになる頃に給料が上がるように、仕組みができていました。それが崩壊した今、社会全体で生活を守るようにすべきだと思います。働き方も多様になりましたが、どんな働き方であれ、働き続けることができるようにしなければなりません。民間企業の人事労務担当を12年やってきましたし、社会保険労務士として実務に携わり、現場を知っているからこそ政策の提言ができるのではないかと考えています。
もう一つは、年金に関する教育の仕組みを作ること。年金制度は複雑になりすぎて、よくわからないがために損をしている人が多いです。制度が複雑であることは仕方がありません。変更があるたびに必ず経過措置はありますし、突然シンプルにすることはできません。ただ、多くの人は『自分のことがわかればいい』わけです。自分はどういう状態で、どうすればいいのか。情報が多すぎても逆にわからなくなってしまうし、年金通帳を渡せばいいというものでもないと思います。教育が必要なのです。社会保険労務士会が、イベント的に地域の学校で年金を教えることもやっていますが、国の正式なカリキュラムとしてわが国の社会保障制度の教育の場を作ることを考えたいです。インターネット等で情報を流すだけではなく、顔と顔を合わせることは大切だと思っています。実際、私は顔を合わせて相談にのっているからこそ、問題点がわかるのです。個人で頑張るのにはどうしても限界があります。自治体や国として取り組んでいきたいですね。」
小川「浦野先生のような方が、日本を変えてくれる気がします!今日は素晴らしいお話をどうもありがとうございました。」
浦野先生「こちらこそ、どうもありがとうございました。」
インタビューを終えて
浦野先生は、とてもやわらかい雰囲気を身にまとっていらっしゃいますが、熱いハートと信念をお持ちです!
質問にはとても丁寧に答えてくださり、市民の方の相談も、いつも親身になって対応されているのだろうなと感じました。
駅前で配っている「よろずレポート」のお話は、とても印象に残りました。主張を押し付けるのでなく、「いかに目の前の人の役に立つか」。草の根の選挙活動で、支持を集めているのも納得です。今後のご活躍にも期待しています!
浦野先生、お忙しい中どうもありがとうございました!
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浦野先生「アルバイトを含めて400名くらいです。」
小川「そちらで、給与計算や社会保険の手続きをされていたと。」
浦野先生「就業規則作成・見直し、それから裁量労働制を取り入れたり、制度の整備をしました。長時間労働の社員が多いので、労働時間をいかに短くできるかというのは一つの大きなテーマでした。タイムカードも必ず打刻し、勤怠管理はかなりきちんとやっていました。その経験から、日常の勤怠管理の重要性は実感しているので、開業してからの顧問先にも伝えています。ある顧問先に労働基準監督署の立ち入り検査(臨検)が入った時も、驚かれましたよ。『よく管理できていますね!』と。」
小川「それはすごいですね。」

小川「社会保険労務士として開業するきっかけは何かあったのですか?」
浦野先生「人事労務は好きですし、もともと社会保険労務士の資格には興味がありました。でも、勉強を始める直接のきっかけになったのは、選挙で落選したことですね。」
小川「サラリーマンをしながら、市議選に挑戦されたんですよね!」
浦野先生「はい。選挙に落ちたあと、会社には戻れたのですが、自分で独立して仕事をしているほうが周りに迷惑をかけずに選挙にも再挑戦できるので、本格的に勉強を始めたんです。」
小川「選挙ポスターに『部長、東京のために、有給休暇とらせていただきます』(2005年都議会議員選挙)という印象的なコピーがありましたが、会社に在籍しながら選挙活動をするのは大変だったでしょうね。」
浦野先生「会社には理解してもらえていたので、そういう意味で言うと大変ではなかったです。といっても、周りは大変だったと思いますが。職場の上司・仲間には感謝あるのみです。」
小川「遅く帰ってきてから街頭に立ったりされたのでは?」
浦野先生「朝、駅に立って、そのまま電車で通勤し、帰ってまた駅に立って・・・というのを半年間くらい続けましたね。土日は戸別訪問に費やしました。一日100件くらいまわってました。」
小川「選挙が終わって、今度は社会保険労務士試験に向けて勉強を始められるのですね。独学でやられたのですか。」
浦野先生「インプットは独学で、答練は会社の近くの予備校に行きました。インプットはもっぱら電車の中と、会社の昼休みにやりました。山手線を逆回りに乗って、その間に勉強したり。」
小川「一発合格ですか。」
浦野先生「はい、無事に合格できました。実務を10年くらいやっていましたから、すでに徴収法あたりはかなり覚えてしまっていました。年金はやはり難しかったですけど。」

小川「試験に合格して、開業して、今4年半くらいですね。市議会議員になられてからは、2年半くらい。市議会議員さんって、具体的にどのようなことをされているのでしょうか。」
浦野先生「年に4回、議会があります。市の政策立案や予算に、市民の声を反映させるために、働きかけるのが主な仕事です。議員は『特別な市民』という位置づけになっています。市民一人ひとりの声をすべて聞くことができないから、特別な市民を重要視します。議員の活動スタイルはそれぞれですが、日常的に、市民に会って話を聞いたり、政策について考えたりということをしています。お祭りなどの行事に参加するのも、市民の意見が聞けるからです。週に2〜3回、駅に立つのもそうです。」
小川「月に2回ペースで『浦野英樹よろずレポート』を発行されているのですよね。拝見しましたけど、あれはすごいですね。役に立つ情報がコンパクトにまとめられていて、人気があるのも頷けます。」

浦野先生「元々は1時間50枚くらいだったのが、現在は、1時間に200枚配布することができています。もともと、朝に駅で演説するのがイヤだったんです。自分がサラリーマンだった頃、『うるさいなぁ』と感じていましたから。それなら、紙に書いて配ろうと思いました。
かつては、政策的なことを書いたチラシだったのですが、あまり反応はありませんでした。もっと、『読み手にプラスになることを書こう、役に立つと思ってもらえるものにしよう』と、スタイルを変えてから受け取ってもらえるようになりました。自分が何を考えているのか、もちろん最終的には伝える必要がありますが、『目の前の人にいかに役に立てるか』と考えたら、まずは情報を伝えることだと思ったんです。このスタイルになってから、相談がとても増えました。年金のことも書いているので、一時期、年金の相談はすごく多かったですね。」
小川「なるほど、素晴らしい。でも、社会保険労務士の立場で考えると、そういった相談はお金にならないから、やりたがらない人が多いですね。」
浦野先生「議員として当たり前の仕事というのはありますが、社会保険労務士としても、個人の方の相談はやりたいなと思っています。たとえば、一般の方向けの年金セミナーとか、需要はあると思うんですよ。それに対して、自治体や企業がお金を出してくれる仕組みが作れたらいいなと考えています。そのためにも、まずはどんどん個人の方の相談にのって、情報と経験を仕入れたいですね。」

小川「社会保険労務士としては、お仕事の中心はどのようなことですか?」
浦野先生「私は給与計算が得意で、大きな柱になっています。サラリーマン時代に、システムも含め中規模の給与計算をしていましたから、その経験が生きています。給与計算を避ける先生もわりといらっしゃいますが、給与計算をやっていると、会社の状況がリアルタイムでわかるので、提案もしやすいんですよ。他には、顧問として労務相談にのったり、セミナーもよく行っています。あるOA機器の商社が、ソフトを販売するために集客したいという場合、ソフトの使い方セミナーでは人が集まりません。そこで、私が『改正労働基準法の概要』といったテーマで話すセミナーと合わせるんです。そうすると、たくさんの人が来ます。私は集客力があるのが強みで、その会社さんには『先生と組むと一番人が集まる』と言っていただけています。」
小川「今までのお仕事の中で、印象に残っていることはありますか。」
浦野先生「心臓に障害を持っている方から、市の発行している障害のある方向けタクシーチケットについて相談を受けたことがあります。私はいろいろ調べたのですが、結果的には障害の程度の問題で使えなかったんです。でも、一生懸命応対したことにとても感謝されました。その方は実は社長で、今は社会保険労務士として顧問をさせていただいています。
それから、4年前の話ですが、年金について相談を受けたことがあったんですね。消えた年金が問題になる前です。その方は、『年金額がおかしい、2年間国民年金保険料を支払っていないことになっている』と、社会保険事務所に行って相談したらしいのですが、『払っていないだけでしょう』と取り合ってもらえない。あちこち相談に行っても、誰も相手にしてくれない。それで、私のところへやって来ました。社会保険事務所へ同行して、記録を見せてもらうよう交渉したところ、何故か『氏名変更届』が出されていることがわかりました。本人は出していないので、誰かが意図的にやっている可能性があります。調べている頃、ちょうど第三者委員会ができたので、申し立てをしました。結果、認められました。その2年間分の保険料を着服している人がいたことが明らかになったんです。」
小川「えー!」
浦野先生「自主納税組織というのがあって、町の人が税金や保険料を集めて納付していたのですが、その中の一人が着服していました。この件のときも、とても感謝され、この方は飲みに連れて行ってくれました(笑)。こういう相談を受けていると、年金についての疑問や不満を持っている方が多いことは肌で感じます。本人は社会保険に入っていると思っていたのに、実は、会社が入っていなくて、25年にちょっとだけ足りず、年金がゼロという方もいます。そういった相談が、一番気の毒でつらいですね。何とかならないものかと奔走しましたが、結局力にはなれませんでした。真剣に対応したことは、とても感謝されましたが。」
小川「なかなかそこまでやってもらえませんもの。」
浦野先生「そうですね、『経験を仕入れる』という考え方でないと、確かにできないかもしれませんね。
私の場合は、『社会貢献』なんてたいそうなものではありません。ただ、自分の生活が安定していなければ、個人の相談に対応するのは現実的には無理だと思います。私はある程度基盤がありますので、その点恵まれているかもしれません。」

小川「最後に、今後やっていきたいことを聞かせてください。」
浦野先生「まず、社会保険労務士としては、事務所を拡大していきたいと思います。おかげさまで仕事の依頼が増えていますので、人も増やしたいと思っています。そして、セミナーをどんどんやっていきたいです。社労士のセミナーは集客力はあると確信してますから、企業とうまくマッチングできれば、個人の方のニーズに応えられるようなカタチでも開催できると思います。
それから、政治の面では、将来的にやりたいことが2つあります。
1つめは、雇用に関して、社会全体で終身雇用を実現する仕組みを作ること。日本の社会保障は、大きな組織にいる人ほど手厚いのが現状です。病気で会社を辞めてしまったり、リストラにあったり、転職を繰り返していたりなど、不安定な働き方をしている人に対するバックアップが少ないのです。終身雇用が普通だったこれまでは、会社がある程度、国民の生活を守ってきました。たとえば、子育てにお金がかかるようになる頃に給料が上がるように、仕組みができていました。それが崩壊した今、社会全体で生活を守るようにすべきだと思います。働き方も多様になりましたが、どんな働き方であれ、働き続けることができるようにしなければなりません。民間企業の人事労務担当を12年やってきましたし、社会保険労務士として実務に携わり、現場を知っているからこそ政策の提言ができるのではないかと考えています。
もう一つは、年金に関する教育の仕組みを作ること。年金制度は複雑になりすぎて、よくわからないがために損をしている人が多いです。制度が複雑であることは仕方がありません。変更があるたびに必ず経過措置はありますし、突然シンプルにすることはできません。ただ、多くの人は『自分のことがわかればいい』わけです。自分はどういう状態で、どうすればいいのか。情報が多すぎても逆にわからなくなってしまうし、年金通帳を渡せばいいというものでもないと思います。教育が必要なのです。社会保険労務士会が、イベント的に地域の学校で年金を教えることもやっていますが、国の正式なカリキュラムとしてわが国の社会保障制度の教育の場を作ることを考えたいです。インターネット等で情報を流すだけではなく、顔と顔を合わせることは大切だと思っています。実際、私は顔を合わせて相談にのっているからこそ、問題点がわかるのです。個人で頑張るのにはどうしても限界があります。自治体や国として取り組んでいきたいですね。」
小川「浦野先生のような方が、日本を変えてくれる気がします!今日は素晴らしいお話をどうもありがとうございました。」
浦野先生「こちらこそ、どうもありがとうございました。」

浦野先生は、とてもやわらかい雰囲気を身にまとっていらっしゃいますが、熱いハートと信念をお持ちです!
質問にはとても丁寧に答えてくださり、市民の方の相談も、いつも親身になって対応されているのだろうなと感じました。
駅前で配っている「よろずレポート」のお話は、とても印象に残りました。主張を押し付けるのでなく、「いかに目の前の人の役に立つか」。草の根の選挙活動で、支持を集めているのも納得です。今後のご活躍にも期待しています!
浦野先生、お忙しい中どうもありがとうございました!
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見たことあるお名前の方・・・と思ったら、地元の議員さんではありませんか。
議員やりながら社労士としても活躍されているのはたいしたものです。
それに、大学の先輩でもありますね!
市民のために何ができるかと常に考えているということが、素晴らしいですよね。
そして、これは小川さんの目指す方向でもあるのではないかと思っていたりします。
次回の選挙で、浦野先生に投票するかも?しないかも(爆)