「芸術?そんなものはケトバシてやれ!」とは、岡本太郎の言葉。
生誕100年を記念して東京国立近代美術館で開催されている「岡本太郎展」に行って来たのです。
この展示は「対決」がテーマになっていて、
という7つの章に分け、それぞれの時代で岡本太郎が何と対決をしていたのかを示していました。
岡本太郎の言う芸術とは、対決することなんだろうか。
いや、「芸術?そんなものはケトバシてやれ!」という言葉からすると、彼の生みだすものは芸術と違うものなんだろうか。
図録に寄せられていた、国立近代美術館主任研究員である大谷省吾氏の言葉によると、岡本太郎は美術館の存在を否定しています。こんな発言があるそうです。
大谷氏はそんな芸術家の作品を美術館で取り上げることに矛盾はないか?と悩んだというのです。
しかし、「近代美術館」に活を入れるために、その枠に収まらない岡本太郎をあえて取り込んでみよう、と。
だから、いわゆる美術館ぽい展示から外れる、面白い展示の仕方もありました。
大谷氏曰く、
こんな視点が得られたことも、今回の展示を見に行った収穫かもしれません。
さて、岡本太郎の、見る側を落ち着かなくさせるような画風の作品はどれも好きなのですが、それは、シュルレアリスムともちょっと違っていて、私の中でどうにか折り合いがつく感じ。
私がとくに好きなのは、『電撃』です。
アトリエの奥に60年間しまいこまれ、2006年に発見されたものです。
崖の上でのけぞる男のダイナミックな動きと、崖に見える憂いの表情・・・。
今回の展示の入り口に飾られたのは『森の掟』。
動物や人がたくさんいて、見入ってしまいます。
エネルギーを感じる作品の数々を見たあと、最後に岡本太郎の言葉が壁に散りばめられているのを見ました。
迎合、惰性、評価、常識といったものに「ノー」と言い、対決し、本気で生きる姿勢が伝わってきました。
これまで岡本太郎のことをちょっとコミカルに受け止めすぎていた気がします。
今回私は、「自分の人生なんだから、命がけで生きろ」というメッセージを受け取りました。命がけで生きるっていうのも多少コミカルではあるんだけど。
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生誕100年を記念して東京国立近代美術館で開催されている「岡本太郎展」に行って来たのです。
この展示は「対決」がテーマになっていて、
ピカソとの対決
「きれい」な芸術との対決
「わび・さび」との対決
「人類の進歩と調和」との対決
戦争との対決
消費社会との対決
岡本太郎との対決
という7つの章に分け、それぞれの時代で岡本太郎が何と対決をしていたのかを示していました。
岡本太郎の言う芸術とは、対決することなんだろうか。
いや、「芸術?そんなものはケトバシてやれ!」という言葉からすると、彼の生みだすものは芸術と違うものなんだろうか。
図録に寄せられていた、国立近代美術館主任研究員である大谷省吾氏の言葉によると、岡本太郎は美術館の存在を否定しています。こんな発言があるそうです。
私はいわゆる美術品に興味がない。芸術家でありながら、展覧会に行ったり、画集をひらいて見るなどということは、むしろ苦痛だ。それらは狭い枠のなかに、窒息してしまっている。なにか惨めな気がする。
大谷氏はそんな芸術家の作品を美術館で取り上げることに矛盾はないか?と悩んだというのです。
しかし、「近代美術館」に活を入れるために、その枠に収まらない岡本太郎をあえて取り込んでみよう、と。
だから、いわゆる美術館ぽい展示から外れる、面白い展示の仕方もありました。
大谷氏曰く、
見る側が見られるような仕掛けを、いくつか導入した。
こんな視点が得られたことも、今回の展示を見に行った収穫かもしれません。
さて、岡本太郎の、見る側を落ち着かなくさせるような画風の作品はどれも好きなのですが、それは、シュルレアリスムともちょっと違っていて、私の中でどうにか折り合いがつく感じ。
私がとくに好きなのは、『電撃』です。
アトリエの奥に60年間しまいこまれ、2006年に発見されたものです。
崖の上でのけぞる男のダイナミックな動きと、崖に見える憂いの表情・・・。
今回の展示の入り口に飾られたのは『森の掟』。
動物や人がたくさんいて、見入ってしまいます。
エネルギーを感じる作品の数々を見たあと、最後に岡本太郎の言葉が壁に散りばめられているのを見ました。
迎合、惰性、評価、常識といったものに「ノー」と言い、対決し、本気で生きる姿勢が伝わってきました。
これまで岡本太郎のことをちょっとコミカルに受け止めすぎていた気がします。
今回私は、「自分の人生なんだから、命がけで生きろ」というメッセージを受け取りました。命がけで生きるっていうのも多少コミカルではあるんだけど。
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