今日はこんなイベントに行ってきました!

デザイントークショーin TOPPAN 「電子雑誌のつくりかた」

1126トークショー


電子雑誌のパイオニアによる、ホンネ満載トークショーです。

2時間タップリ話してくださったのは、こちらのお三方。

アートディレクター野口孝仁氏(ダイナマイト・ブラザーズ・シンジケート/代表取締役)

『houyhnhnm』発行人である蔡俊行氏(株式会社ライノ/代表取締役)

ソフトウェアデザイン・開発をしている植野博氏(株式会社プロフィールド/代表取締役)


『houyhnhnm』(フイナム)をご存じでしょうか?

1127フイナム


メンズファッション、カルチャー、ライフスタイルの情報たっぷりの電子雑誌です。

*webマガジンはこちら


2004年からwebマガジンとして発行されていたフイナムですが、2010年にはiponeアプリ「フイナム」、iPadアプリ「別冊フイナム」がリリースされています。

1128別冊フイナム



別冊フイナム、すごいです。

iPadを持っている方は、ぜひダウンロードしてほしい。無料です。

私もダウンロードしてペラペラめくってみましたけど、「うわー、電子雑誌ってこんなことができちゃうんだ!」と興奮しました。

たとえば、360度回転する洋服。
「この服よさそうだな」と思ったら、タッチしてくるくる回せちゃう。

指を動かして、トップスとボトムスを組み合わせてコーディネートが楽しめちゃう。

ムービーも見れる。音も出る。

紙の雑誌ではできないことが、イロイロできて楽しいのです。

これが無料!?とビックリです。


あれ、でも「別冊フイナム」は2010年秋にリリースしたっきりになってる・・・。(iphoneアプリ版フイナムは継続しています)


今回のトークショーのサブタイトルは「アプリをつくってみたものの・・・」。

そうなんです。

つくってみたものの、iPadを持っている人がまだ少なく、その中でもメンズファッションに興味のある人で、さらにこのアプリの存在に気づく人は、少なかった!という。

App storeのライフスタイル部門第2位にはなったけれど、超豪華な電子フリーペーパー「別冊フイナム」は、1号で止まってしまったのです。

早すぎた、ということなのでしょうか。

私の周りはiPadを持っている人は多いですが、仕事系ツールを使うくらいなような。私もそうです(っていうか、全然使いこなしていない・・・)

いろいろ使ってみたい気はあるのです。
でも、どれをどう使えばいいのか、面白いアプリはどうやって探したらいいのかわかんない状態。

だから結局、PCとか携帯と同じような使い方をしているのみ。

たとえば、youtubeの動画を見るとかね(汗)



さて、トークショーではそういった電子雑誌制作の舞台裏のほか、

電子雑誌の未来は?

ぶっちゃけ、アンドロイドってどうなのか。

アップルのアプリの申請が通る基準って?

ソーシャルメディアは電子媒体の宣伝に使える?

アメリカの電子出版事情。

出版系アプリ成功事例

デジタルパブリッシングの次に来るもの


なんていう盛りだくさんな濃いトークで、あっというまに時間が過ぎました。

めちゃくちゃ面白かったです。


アンドロイドユーザーは、有料アプリを買わないという話、よく聞きますね。

アプリに興味がある人はアイフォンを持っていて、ちょっと層が違うようです。

でも、問題はそれだけではありません。

アイフォンはアップルがアプリをしっかり審査しています。審査に通るということは、アップルのお墨付きをもらったということです。

一方グーグルは、アンドロイドもwebのように考えており、よほどのことがない限りOK、全部見せましょうという文化。

植野さんは、アンドロイドでアプリをリリースするには、セキュリティの脆弱性が一番の課題と言っていました。
一生懸命開発したアプリをアンドロイドで販売すると、そのプログラムをすべて見ることができてしまうそうなのです。コピーされてしまうおそれがある、ということです。

植野氏「1時間もあれば海賊版ができるでしょうね。」

プログラムを取得する方法は私にはわかりませんが・・・。


アンドロイドはこれからもユーザーを獲得し、拡大していきそうです。

アプリ開発者としては、「やっぱりアイフォン?でも、アンドロイドも無視できない?」と悩ましいですねー。


それにしても、技術の進歩はすさまじいですね。
まだまだ課題はあるのでしょうが、「新しいカタチの本・雑誌」ができていくのは間違いありません。

ずっと紙の雑誌をやってきた野口さんは「なんとかクロスメディアでやっていく道がないか、模索していきたい」と話していました。


それからこれは打ち上げでの話ですが・・・(参加させていただきました。ありがとうございます)

野口さん「IT系の人が、ジョブズの本はデータでなく紙で持ちたいと言っているのを聞いて嬉しかったね。やっぱり紙の本はプロダクトとして魅力があるんだ」


うん。

サービスでなく、プロダクトとしての価値。

アメリカとはちょっと事情が異なって、日本人は紙の雑誌や本に対する愛着が大きいようです。

こだわりは捨てず(余計なコダワリは捨てて)、電子だからできること、紙だからできることを追求していきたいですね。



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