早く正しく決める技術
出口 治明
日本実業出版社
2014-04-24



ライフネット生命会長兼CEOの出口治明さんの新刊です!!

いよいよ本日出版となりました〜。パチパチパチ。

いやぁ〜嬉しいです。この本に関われたことが、ホントに嬉しい。

20140424出口さん本ブックファースト



出口治明さんといえば、60歳を過ぎてからベンチャー企業を立ち上げた社会起業家であり、希代の読書家で歴史好き、最近は『仕事に効く 教養としての「世界史」』 がとても売れていて有名ですよね。

ツイッター等のソーシャルメディアも活用されていて、講演の依頼なんかもツイッターを通じてできてしまったりするほどフランクです。

私はこの本の取材のため、2013年春にはじめてお会いしました。

会った瞬間から、もうファンになってしまいました。

本の編集後記にも書かせていただいた(出口さんの本は、編集協力をしたライターのページがあるんです。すごくないですか?)のですが、

「取材の感想を、いいことも悪いことも、どんなことでもいいからあなたの言葉で書いてください。それが条件です」っておっしゃったんです!そんなことははじめてです。「うまくまとめてください」って言われることはあっても、「どんなことでもいいからあなたの言葉で」って・・・。

この言葉に、出口さんのお人柄がすごく表れていると思います。

取材を重ねるたび、出口さんは本当にフェアな人だという感想を持ちました。
人脈も経験も知識も人一倍ある方ですが、「そもそも人間はそれほど賢くないし、人間に優劣はない」という考え方をお持ちです。

優劣が出てくるのは、ロジックにおいてです。

出口さんは、仕事のように目的が明確なものにあたるとき、「数字、ファクト、ロジック」で考えれば正しい答えにたどりつけるといいます。

データにあたり、事実にあたり、それにもとづいてロジックを組み立てていきます。

その際、数字・ファクトが甘ければ、ロジックも甘くなります。

たとえば、親子ほども年の離れた岩瀬大輔社長と「話が合わないのでは?」と聞かれることがよくあるそうですが、「話が合わないも何もない。せーのでロジックを出し合って、甘いほうが負けるだけ」とおっしゃっていました。

岩瀬さんが持ってきたデータが3年分で、出口さんが10年分だったら出口さんが勝っているかもしれないし、「最近はこういう変化があるから、古いデータは役に立ちません」ということなら、岩瀬さんが勝っているかもしれない。
複数の視点で組み立てた精緻なロジックが勝つ、それだけだというのです。

「仕事で決めることなんて、難しくないですよ。プライベートのほうがよっぽど難しいでしょ」


そして、「仕事においてなかなか決断ができないという人は、仕事が人生だ、すべてだと勘違いしているのではないですか?仕事は人生の3割くらいのもん。おもいっきりやればいいんですよ」

これに私は衝撃を受けました。

「子育て世代の保険料を半額にして、安心して赤ちゃんを生み育てることができる社会を創りたい」という理念をかかげ、いくつものハードルを超えて、戦後初の独立系生命保険会社を作った方が、「仕事は3割」とおっしゃるとは思いませんでした。

でもね、仕事に使命感をもって一生懸命取り組むことと、「仕事は3割」は矛盾しないんです。

「誰でも一人ひとり、世界をよくするための一部を担っている。仕事はたった3割のことだけど、その仕事がどういう意味を持つのかを考えることは大切です」

な、なるほど〜。

めちゃくちゃ腑に落ちました。

多くの人は(私も含め)、仕事を8割とか9割くらいのものに考えて、いろいろ割りきれなくなっちゃっている。シンプルに考えることができず、立場がどうとか、好みがどうとか、社内の政治的なことをいっしょくたに考えようとしちゃっているのかも。

私は、この本をつくりながら、なんだかとてもラクになりました。


ぜひ多くの人に読んでもらいたいです!

この本のFBページを作りました。

『早く正しく決める技術』(出口治明著 日本実業出版社刊)のページ

本を読んだ感想をブログやFB等に書いてくださったら、こちらにもぜひご一報ください☆
編集の多根さん、PR担当の田中さん、私、そしてもちろん出口会長も、みーんなで読みにいきますので。


それから、5月12日に神保町の三省堂さんで『早く正しく決める技術』刊行記念トーク&サイン会が開催されます。
私も参加します!出口さんのお話をナマで聞きたい方、こちらもぜひチェックしてくださいね。

出口治明さん トーク&サイン会 『早く正しく決める技術』(日本実業出版社)刊行記念





早く正しく決める技術
出口 治明
日本実業出版社
2014-04-24