ブックライターの仕事とは、ビジネス書や実用書などの書籍の原稿を、著者に代わって書くというものです。
コンテンツを持っている著者さんにだいたい10時間ほど話を聞いて、それをまとめていけば1冊の本ができます。
前回もお話ししたとおり、書籍のライティングという仕事があることは一般にあまり知られていません。
なので、
「ゴーストライターみたいな感じです」と言うと、あーなるほどとわかってもらえたりします。
コンテンツを持っている著者さんにだいたい10時間ほど話を聞いて、それをまとめていけば1冊の本ができます。
前回もお話ししたとおり、書籍のライティングという仕事があることは一般にあまり知られていません。
なので、
「ゴーストライターみたいな感じです」と言うと、あーなるほどとわかってもらえたりします。
ゴーストライターはイメージが悪い
でも、ゴーストライターって言うのはなんか違和感。違う気がする。
というのも、著者はほとんど何もせず、ライターが著者の名前を使って作品を作っているようなイメージがあると思うんですね。
しかも、著者本人が書くべきものであるところを、裏で書いている人がいるっていうイメージ。
有名なのは、タレントの松本伊代が自筆エッセイである『伊代の女子大生まるモテ講座』をラジオで宣伝しているときに「まだ読んでいない」と口を滑らせた話。
タレント本の多くはライターが入っているそうですが、詩やエッセイのようにいわゆる「文才」が必要そうな本が実は本人が書いていない・・・っていうのは、ファンはガッカリします。
「あの人は文章の才能もあるんだなぁ〜☆」という嬉しさが裏切られるのです。
だから、ファンの気持ちを裏切らないように、ゴーストライターの存在を隠します。タレントが自分で書いたかのように振る舞う。
で、バレちゃったとき。
「誰々のナントカは実はゴーストライターが書いていた!」みたいな週刊誌のネタになっちゃったりするわけです。
私も昔々、そういう記事を読んでガッカリしたような記憶があります。誰のなんていう作品だったかは忘れましたが。
でも別に、自伝的な本だったらかまわない。
矢沢栄吉の『成りあがり』はコピーライターの糸井重里が書いたことで有名ですが、ライターがインタビューを繰り返して、それをまとめたものだったら、なんらガッカリする必要はないわけです。
文才に感激するわけじゃなくて、その人の人生というか描かれている物語そのものに感動しているからです。本人が書いていなくても、価値が下がることはありません。
ゴーストライターが問題になるのは、世間の期待を裏切っているから
最近のゴーストライター問題で記憶に新しいのは、現代のベートーベン佐村河地守氏です。
全ろうの作曲家として知られ、「交響曲第1番 HIROSHIMA」などの楽曲が大ヒットしていたわけですが、実はこれを作っていたのはゴーストライター新垣隆氏。
これが世間の大ブーイングを浴び、CDが発売中止になったり、佐村河地氏をドキュメンタリー番組でとりあげたNHKが謝罪したりと大きな波紋を呼びました。
なぜ大きな問題になるのかと言えば、ファンの期待を裏切っているから。
「交響曲第1番 HIROSHIMA」は、被爆二世で全ろうの佐村河内氏が作曲したものだから、これほどまでに素晴らしいんだとみんな思っていたのです。楽曲に込められた、並々ならぬエネルギーのようなものを、ストーリーから感じて感動していたのです。
本来、楽曲の素晴らしさは誰が作ろうと同じ・・・・・・なのかもしれませんが、ファンにとって「佐村河内氏が作った」ということはとても重要でした。
この問題は面白くて(深くて)、書き始めると長くなっちゃうのでこのへんにとどめておきますが、要するに、「ゴーストライター」という言葉を使ったとき、こういった望ましくない状況をイメージしがちだと思うんです。
ブックライターとゴーストライターの関係
ですので、出版業界の中では、書籍のライティングをする人について「ゴーストライター」という言葉を使いません。
(私は聞いたことがありません)
単に「ライター」と言います。
ほかに、「編集協力」「執筆協力」「口述筆記」といった用語を使います。
最近、「ブックライター」と言い始めていることは前回お話ししましたね。
本当は、ゴーストライターの定義も明確ではなく、著作者にアイデアをもらっって作品を完成させたり、作品の一部を担ったりとさまざまです。
ですので、ブックライターとゴーストライターの何が違うのか、と言われれば、「ブックライターはゴーストライターの一部」ということになるのかもしれません。
ただ、一般に「ゴーストライター」という言葉を聞くのが、問題が起こったようなときなので(汗)、イメージがよくないのです。
ブックライターは、「文才」をウリにするような本を著者の代わりに書くのではなくて、コンテンツそのものに価値があるビジネス書や自己啓発書、実用書、自伝的本などの原稿化をお手伝いする人です。
つづく。
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【ブックライティング】1.ブックライターの仕事とは
ライターはいくら稼げるのか(1)
ライターはいくら稼げるのか(2)
ライターはいくら稼げるのか(3)原稿料の相場
ライターはいくら稼げるのか(4)原稿料の見積もり
ライターはいくら稼げるのか(5)夢の印税
ライターはいくら稼げるのか(6)印税の支払われ方
ライターはいくら稼げるのか(7)印税の契約
ライターはいくら稼げるのか(8)夢の印税ふたたび
ライターはいくら稼げるのか(9)コピー料は高い?
ライターはいくら稼げるのか(10)コピー料のいいところ
ライターはいくら稼げるのか(11)1千万はそれほど難しくない
でも、ゴーストライターって言うのはなんか違和感。違う気がする。
というのも、著者はほとんど何もせず、ライターが著者の名前を使って作品を作っているようなイメージがあると思うんですね。
しかも、著者本人が書くべきものであるところを、裏で書いている人がいるっていうイメージ。
有名なのは、タレントの松本伊代が自筆エッセイである『伊代の女子大生まるモテ講座』をラジオで宣伝しているときに「まだ読んでいない」と口を滑らせた話。
タレント本の多くはライターが入っているそうですが、詩やエッセイのようにいわゆる「文才」が必要そうな本が実は本人が書いていない・・・っていうのは、ファンはガッカリします。
「あの人は文章の才能もあるんだなぁ〜☆」という嬉しさが裏切られるのです。
だから、ファンの気持ちを裏切らないように、ゴーストライターの存在を隠します。タレントが自分で書いたかのように振る舞う。
で、バレちゃったとき。
「誰々のナントカは実はゴーストライターが書いていた!」みたいな週刊誌のネタになっちゃったりするわけです。
私も昔々、そういう記事を読んでガッカリしたような記憶があります。誰のなんていう作品だったかは忘れましたが。
でも別に、自伝的な本だったらかまわない。
矢沢栄吉の『成りあがり』はコピーライターの糸井重里が書いたことで有名ですが、ライターがインタビューを繰り返して、それをまとめたものだったら、なんらガッカリする必要はないわけです。
文才に感激するわけじゃなくて、その人の人生というか描かれている物語そのものに感動しているからです。本人が書いていなくても、価値が下がることはありません。
ゴーストライターが問題になるのは、世間の期待を裏切っているから
最近のゴーストライター問題で記憶に新しいのは、現代のベートーベン佐村河地守氏です。
全ろうの作曲家として知られ、「交響曲第1番 HIROSHIMA」などの楽曲が大ヒットしていたわけですが、実はこれを作っていたのはゴーストライター新垣隆氏。
これが世間の大ブーイングを浴び、CDが発売中止になったり、佐村河地氏をドキュメンタリー番組でとりあげたNHKが謝罪したりと大きな波紋を呼びました。
なぜ大きな問題になるのかと言えば、ファンの期待を裏切っているから。
「交響曲第1番 HIROSHIMA」は、被爆二世で全ろうの佐村河内氏が作曲したものだから、これほどまでに素晴らしいんだとみんな思っていたのです。楽曲に込められた、並々ならぬエネルギーのようなものを、ストーリーから感じて感動していたのです。
本来、楽曲の素晴らしさは誰が作ろうと同じ・・・・・・なのかもしれませんが、ファンにとって「佐村河内氏が作った」ということはとても重要でした。
この問題は面白くて(深くて)、書き始めると長くなっちゃうのでこのへんにとどめておきますが、要するに、「ゴーストライター」という言葉を使ったとき、こういった望ましくない状況をイメージしがちだと思うんです。
ブックライターとゴーストライターの関係
ですので、出版業界の中では、書籍のライティングをする人について「ゴーストライター」という言葉を使いません。
(私は聞いたことがありません)
単に「ライター」と言います。
ほかに、「編集協力」「執筆協力」「口述筆記」といった用語を使います。
最近、「ブックライター」と言い始めていることは前回お話ししましたね。
本当は、ゴーストライターの定義も明確ではなく、著作者にアイデアをもらっって作品を完成させたり、作品の一部を担ったりとさまざまです。
ですので、ブックライターとゴーストライターの何が違うのか、と言われれば、「ブックライターはゴーストライターの一部」ということになるのかもしれません。
ただ、一般に「ゴーストライター」という言葉を聞くのが、問題が起こったようなときなので(汗)、イメージがよくないのです。
ブックライターは、「文才」をウリにするような本を著者の代わりに書くのではなくて、コンテンツそのものに価値があるビジネス書や自己啓発書、実用書、自伝的本などの原稿化をお手伝いする人です。
つづく。
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