本を1冊書き上げるというのは、なかなか重労働なのではありますが、ブックライターの仕事はやめられない魅力があります。

ブックライターの仕事の魅力を5つにまとめてみました。


<魅力1>著者である経営者や専門家の話をじっくり聞ける!

1冊の本を書くためには、著者さんに10時間程度話していただく必要があります。

成功されている著名な経営者や、興味深いコンテンツを持ったプロと向かい合い、じっくりお話伺うことができるのは、この仕事の魅力でしょう。

「本を読んで人生変わった」ということがありますが、直接話を聞き、原稿にするために咀嚼するのですからそのインパクトたるやすごいです。ページの都合や大人の事情(?)で、実際本には載せられないような話、周辺の話も聞いていますし。

読書体験の100倍くらいの強烈な体験になっていると感じます。

そして、著者さんと信頼関係を築くことができ、「またあなたにお願いしたい」と言ってもらえることは最高の喜びですね。


<魅力2>スケジュールをある程度自分で組める

本作りには時間がかかります。

著者さんに取材をするのに約1ヶ月、執筆に1〜2ヶ月、その後編集・印刷などで3か月、トータル6ヶ月くらいが標準でしょうか。

もちろん原稿の締め切りはあるのですが、着手してから1〜2ヶ月後ですから、その間のスケジュールは自分で組めばいいのです。

今週中に、とか、明日までにとかっていうのが多い広告系の仕事とは全然違いますね。

自分で「今週は1章・2章を書こう」などと決めておき、突発的な仕事が入ったらブックライティングのスケジュールを融通きかせることができます。これはけっこう大きな魅力だと思います。


<魅力3>印税収入がある

ブックライティングの収入は、基本的に印税を著者さんと分けるかたちになります。(原稿料のみのこともあります。このへんについて詳しくは「ライターはいくら稼げるのか」シリーズに書きましたのでご興味のある方はご覧ください)

最低限の対価は確保しつつ、本がヒットすれば継続して収入があるというのは、嬉しいですね。

他のライティングの仕事ではなかなか味わえません。


<魅力4>出版業界に詳しくなれる

ブックライターは、出版社に所属しているわけではなく、基本的にフリーです。そのぶん、さまざまな出版社とお付き合いすることになります。その中で、出版社のカラーだったり、業界事情を知ることができるのは楽しいですね。
これはもう、一人の本好きとして。

著者さんもさまざまな出版社とお付き合いがありますが、一人の方が何十冊も出版しているケースはそんなに多くありません。

ブックライターは、けっこう出版業界に詳しくなれるのです。


<魅力5>自分の名前で本を出すチャンスもある

私はこの8月に初めて自分の本を出版する予定ですが、きっかけはブックライターとしてお仕事していたことです。ご一緒した編集者さんが、「小川さんの本を出したい」と言ってくださったのです。

読者のニーズに応えるコンテンツがあり、本にしたいと思えば、ブックライターが出版するハードルはそれほど高くないと言えるでしょう。

これは、本人がやりたいかどうかですが。

チャンスがあるというのは、ありがたいことだと思います。



つづく。



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