オランダの画家、ヴィンセント・ファン・ゴッホは、自ら耳を切り落とした事件も有名ですが、なんと、ゴッホの耳の生体レプリカがドイツの美術館に展示されているのだそうで。

20140605ゴッホ耳

(写真:AFP BBNews)

これ、生きた細胞と人工物でできているんだって。

ゴッホの子孫が保存していたゴッホの唾液と軟骨細胞を提供してもらい、3Dプリンタを使って再現したのです。約3年かけて。

生体物質を使用した芸術作品を専門とするディームット・シュトレーベ(Diemut Strebe)さんは科学者らの協力を得て、ゴッホの親戚のDNAと3Dプリンターを使ってゴッホの耳を再現した。

 ドイツ南西部カールスルーエ(Karlsruhe)の美術館カールスルーエ・アート・アンド・メディア・センター(Center for Art and Media Karlsruhe、ZKM)の広報担当者によると、耳はコンピューター画像処理技術を使用して培養軟骨を成長させたもので、「ゴッホの耳の形と同じ」という。

 軟骨細胞はゴッホの弟、テオ(Theo)のやしゃご、リーウ・ファン・ゴッホ(Lieuwe van Gogh)さんが提供したものを使用した。

 同広報担当によると、展示されている耳は生きた細胞と人工物できており、「シュガーベイブ(Sugababe)」と題された「生体芸術作品」となっている。


参照
ゴッホの耳の生体レプリカ、ドイツの美術館で展示(AFP BBNews)

米マサチューセッツ工科大学(MIT)と米ハーバード大学が1995年に成功させた人間の耳の軟骨の細胞をマウスに植え付けて耳を再生する医療技術を応用。米ボストンのブリガム・アンド・ウィメンズ病院で耳をガラスケース内の培養液の中で成長させた。耳の形は3Dプリンターを用いてリアルに成形した。


ゴッホの耳 「科学の絵筆」でよみがえる 再生医療を応用、独芸術家が制作(SANKEI EXPRESS)

要するに、この耳は生きている?

耳の展示って・・・(((( ;゚д゚)))
不気味面白いですねぇ。


ゴッホは、切り落とした血だらけの耳を、当時通っていた売春宿の娼婦にプレゼントしようと、持って行ったそうですよね。

精神錯乱状態だったわけですが・・・

耳のプレゼントなんて、こわすぎる。でも、この有名なエピソードがゴッホ人気をさらに押し上げている気がします。

20140605ゴッホ自画像

「耳を切ってパイプをくわえる自画像」



そういえば、昨年日本のアート集団Chim↑Pom(チンポム)が、岡本太郎の遺骨をアートにしていたのも驚愕しました。
20140605チンポム

(写真:岡本太郎記念館でChim↑Pom展−太郎の遺骨を「月の石」に見立て公開へ シブヤ経済新聞
大阪万博「月の石」に見立てて展示している岡本太郎の遺骨Chim↑Pom「PAVILION」2013cChim↑Pom 写真提供:岡本太郎記念館 協力:Courtesy of MUJIN-TO Production, Tokyo 撮影:日比野武男

でも、岡本太郎なら、きっと喜んでいるのではという気がする。

ゴッホはどうなんだろう。


今後も、亡くなった偉大な芸術家と現代アートのコラボが、いろいろなかたちで出てくるかもしれませんね。