いよいよブックライターの具体的な仕事の進め方の話をしたいと思います。

まず、標準的な流れはこんな感じ。



著者さん・編集者さん・ライターの三者で打ち合わせ(企画内容やスケジュールの確認をします)
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著者さんへの取材 約10時間(2時間×5回、3時間×3回など。もっと多くとるときもあります。これより少ない時間で1冊書くのは厳しいです)
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構成メモ作成(だいたいの目次は最初にできていることがほとんどですが、取材の中で変更したい箇所等も出てくるので、あらためて構成を考えます)
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構成メモorサンプル原稿提出(1冊分の原稿ができてから編集者さんに渡すのは不安なので、メモ段階で一度確認してもらうことが多いです。サンプル原稿が見たいと言われた場合は、1章分くらいの原稿ができた段階で送ります)
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原稿執筆 約1ヶ月
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編集者さんによる編集作業 約2ヶ月(この期間は、出版社のスケジュールによってけっこう幅があります。この編集作業を受けて、必要があればライターは加筆修正を行います)
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初校ゲラ確認(ゲラとは原稿をレイアウトして印刷したものです。デジタルデータではなく、紙で確認します!著者さん、ライター同時に赤入れをして編集者さんにそれぞれ戻すことが多いです)
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再校ゲラ確認(もう1回確認して赤入れします。並行して、タイトルやカバ―デザインの決定があります。最終的に決めるのは編集者さんですが、著者さん・ライターは案に対して意見を言ったり、周囲にどれがいいか聞いてリサーチしたりします。また、プロモーションについて打ち合わせをすることもあります)
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契約書を交わす(ようやくこのあたりで出版社と契約書を交わします!!着手前に契約をするケースもありますが少ないです)
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見本が送られてくる(最初に刷った書籍を、著者さんにはもちろん、ライターにも1〜5冊送ってくれます。完成した本を見て、嬉しい瞬間です)
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書店に並ぶ!(見本から1週間後くらいに、書店に配本され、書店で見ることができるようになります)



打ち合わせから出版までは最短で4ヶ月、長ければ1年とか1年半とか。

でも基本的には、取材に約10時間、執筆期間は1ヶ月みればよいでしょう。出版まですごく時間がかかるのは、著者さんの都合または出版社の都合によるものです。


ということで、大まかな流れのお話でした。

次は各段階をもうちょっと詳しく見ていきたいと思います!


つづく。



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