Facebookのほうで、ほぼ毎日つぶやいています。電子書籍に関して思ったあれこれ。
全然まとまっていない単なるつぶやきなのですが、思考の流れの記録ということでこちらにも載せておきます。


1月21日
昨日は、「風のように読める文章は、風のように書かれているのでは」という話をしましたが、一方で、
漫才やコントみたいにというか、
広告コピーのようにというか、
練って練って、
作り込んで、
研ぎ澄ませて、
その結果、スイスイ面白く読めるものもあるわけです。

超面白い、読ませるブログを書いて有名人になっている加藤はいね氏は、なんと昨年は2本しかブログを更新してません。。

遅筆も遅筆。
でも珠玉。

練り上げられていて、言葉の鋭さがハンパない。一記事で何度も刺されます。もとい、何度も笑います。
★加藤はいねブログ「私の時代は終わった」

そんな加藤はいね氏のことを、ブロガーやまもといちろう氏と、どこかの編集者が語っていた動画があったよなぁ、なんていうイベントだったかなぁとおぼろげな記憶で探したら見つかりました。

★ウェブ時代の文章読本2013

やまもといちろうは、加藤はいねはすごいね、でも量産できないよねと言っていました。
そして、注目すべきはここからです。
日経BP編集者竹内氏が、
こういうのは紙の本にしたくてもできない、すごく頑張ってもこれほどの面白さは出せない、だからネットに負けたと思う、、
って言うんですね。

おー。
それはどういうこと?

みんな興味津々になったところで、竹内さんは
「まず上司にこの面白さを説明できない。サラリーマン社会なんで。。」
と答えてみんなズコッとなっていました。

本にしたくても、上司がウンと言わないって?

いやまあ、このときはとっさにうまく説明ができなかっただけだと思うんです。
なにかあるんですよね、
たぶん、あの面白さは、紙にすると勢いがなくなってしまうというようなことが。
だから加藤はいねみたいな面白い文章は、電子書籍にしたらいいかもしれない。
私は買う。
電子書籍にしてほしい!
そうしたら常にポケットに持ち歩けるし、ちょっと元気が出ないときに開けるし。
などと思いました。



1月22日
電子書籍で、個人出版のものを100冊一気読みに挑戦中。まだ10冊程度ですがすでに修行の様相を呈しています。すごく質が高くて面白いものもあるんだけど、まぁ想像できるとおりクズ本の海ですからねw

とにもかくにもある程度の量を読んで、電子書籍の良さだったり、翻って紙の本の良さだったり、個人出版の可能性と問題点、これからの書店や出版社、ライターの戦略などなど考察したいのですが。
そういう意味では絶対に外せないであろう、この本を読みました。

(注:いい本の紹介ではありません。ワタシ的には☆2つ)

「きんどるどうでしょう」というサイトの中の人が書いた電子書籍です。売れているようです。レビューは現在23ついてて☆4つ。
「日本で恐らく唯一、電子書籍の実売だけで食っている個人が電子書籍担当者のために書いたメディアづくりの実践本」だそうです。

出版社に向けて書いてるんです。
こうすれば電子書籍売れるよ!という提案なんです。
「きんどるどうでしょう」サイトの認知が高まるにつれ、複数の出版社からアプローチがあり、「電子書籍をどうやって売ったらいいですかね」と相談があったとのこと。そこでいろいろ話したけれど、みんな結局やらない。だから怒って書いたった!とのこと。
とても根性と熱意のある人であることはわかりました。この熱さは嫌いではありません。電子出版業界をなんとかしたいという想いが伝わってきます。

しかし!
おーい!出版社なめるなよ!!
「買ってくださいと言ってはダメです」とか「ツイッターのIDは読みやすいものにしましょう」とか「毎日更新しましょう」とか、
そんなもん知ってるわ!
出版社が電子書籍を販売するメディアをどうするか悩んでるっていうのは、そういうレベルの話じゃないわ!!

と鼻息荒くなりかけましたが、
どうやら、この人の想定している出版社の電子書籍担当とは、コミックの担当の人のようです。
著者のことを「クリエイター」「クリエイター」と言っていて、途中1回「マンガ家」と言っていたので。
漫画の編集者は、ひょっとしてそんなレベルなんでしょうか?
私の知るビジネス・自己啓発系の編集者さんはネットだって詳しいし、ソーシャルも使ってるけど。。

それにしても、出版社にケンカ売るならもうちょっといいもの出せや!(出版業界の構造にまで切り込むとかさ。)

こういう本をちゃんと批評するのは面倒くさいけど、なんか、ちょっと怒っておいたほうが世のため人のためになるかもしれません。。


<追記>
こんなつぶやきを投稿しましたが、よく考えてみれば、ある意味まっとうなことを言っているのだなとちょっと反省しました。
出版社が電子書籍を販売することに本気出せないのは、給料高い編集者がメディア運営して頑張ってもそれに対するリターンが少なくて割に合わないとか、取次や書店にいろいろ気を使うとか、たぶん大人の事情があるのだけど、「きんどるどうでしょう」の中の人は、そんなの知ったこっちゃない、売りたいならやれよ!と言っているのに過ぎないわけで。
実際にできるできないは置いておいても、本が好きで、出版業界を愛しているなら、もうちょっと真剣に考えてもいいんじゃないか、という熱い想いには共感できるのであります。

1月23日
電子書籍のマーケティングがわかって、企画力・構成力のあるライターは重宝されるのではと考えたことを書きましたが、、

ちょっと具体的に数字を考えてみたいと思います。

いい著者さんを見つけてライティングし、kindleのみで販売するとします。
その電子書籍で30万円は欲しいとすると、何冊売れればいいのか。
kindleの仕組みの話はここでは省略しますが、
たとえば500円の値付けをし(Amazonには3割払う)、利益を著者とライターとで折半とすると、
300,000÷(500×0.7×0.5)で、ざっくり1,715部。
300円の本にしたなら、2,450部。
有料の最低価格99円にすると、利益は35円なので、
300,000÷(35×0.5)で、ざっくり17,145部。
たかだか30万円でも、けっこう売らねばなりません。。

2,000部くらいだったらどうにか!と思いたいとこですが、無名の新人では厳しいでしょうね、、

逆に、電子でも2,000円とか3,000円とか高い金額でいける内容だったら、(でもそれこそ紙の本にはない価値を提供する必要があるので、動画を入れるとか、コストはかかるかな。。あるいは、紙の本では出しにくいニッチなテーマだよね)少ない部数でもなんとか採算にのせられるのでは。

著者と利益を分けるのではなく、著者から原稿料をもらって書くのもアリですけど、そうなると、その著者にとって電子書籍を出すことがハッキリと価値のあるものでないといけません。

紙の本なら、お金を払ってでも出したい人がたくさんいますが、電子書籍をお金を払ってでも出したいか?っていうことですね。

電子書籍ならではの価値を作る必要がありますねー。

ありえるとは思いますが、、
もっと研究します!


1月24日
「自分の本を出したい」って言う人は、よく本を読んでいる人なんじゃないかなと思っていたのですが、
そうでもないんですかね。

私の知る著者さんはみんな読書家だけど、、

個人出版されたkindleを見ていて、すごい斬新な作りになっているものがあってビックリします。
テーマとまったく関係のない、よもやま話が各章の最後に数ページあるという、、

電子書籍の作り方の本なのに、外国人にマージャン教えたとか出張で世界1周しちゃったみたいなどうでもいい話が入っていて(それぞれ長い)、
しかもこれは読者へのサービスのつもりのようでした。堅い話ばかりじゃ疲れるだろうと。

電子書籍出したい人はこのやり方どうぞ真似してくださいと言っていたけど、
いやはや斬新ー!!

これ、よく本を読んでたらやらないだろうと思うんだけど。
そういう問題じゃないのかな。。

まぁ電子だったら、そういうムダなページが多くても、読み手が飛ばせばいいだけなので、許せるっちゃ許せるんですけど。
うーん。

一応、レビューが良くて、売れているものを選んで読んでるのにこれだけの斬新さです(そりゃあクズ本つかみたくないし)!

個人出版の世界、面白いですねぇ。



1月24日
アートの世界でも起こっている、というか顕著なのだと思いますが、ツールの発達で誰でもある程度のクオリティでものを作れるようになり、インターネットで発表の場もあり、
一億総クリエイター状態
なわけですよね。

しかも、ウンチクとか文脈といったものにあまり価値が置かれなくなってきた。
自分の感性で、いいものはいい。という社会になってきていますよね。

そうしたとき、じゃあ評価は誰がするのかという問題があるわけです。評価軸がなくなると、クオリティが下がる問題。

評価を完全に市場に任せていいのか?

本の話で言えば、編集者さんはもちろん市場を見つつも、作り手のプライドみたいなものと葛藤しつつ、苦しみつつ作ってると思うんですよね。
(たとえ本を読んだことがなく、まったく文脈を知らなくても)誰でも出版できるというのは、いい面もあると思いますが、そして、時代の流れ的に抗えないものですが、

どうやって文化的な面を守って、
どうやってクリエイターを育てていくのか、、

じっくり考えてみたい問題です。