電子書籍の可能性ということでいろいろ調べております。

誰でも出版できると言っても、実際本当に読んでもらえるのかな?収入になるのかな?っていうのは超重要ですよね。


電子書籍を個人出版したことによる収入を明かしている方たちがいらっしゃるので、まとめておきたいと思います!

1.ブロガーちきりんは1年間で印税収入450万円

人気ブロガーでベストセラーをたくさん出しているちきりんさん。
2013年に『「Chikirinの日記」の育て方 』[Kindle版]
をKindleで出版し、1年後にそのダウンロード数と収入を公開しています。

「Chikirinの日記」の育て方
ちきりん
ちきりんブックス
2013-11-26



・部数としては、発売から1年間で約1万部がダウンロードされ、
・印税収入は450万円強


さらにこちらは、文藝春秋から紙書籍としても出版されました。



ということで、1つのコンテンツから大きな収益が生み出されています。

『「Chikirinの日記」の育て方 』は私も読みましたが、すごく面白いです!ブログをスタートしてから月間200万PVの人気ブログになるまでの舞台裏を書いている本です。


参照記事:「電子書籍って儲かるの?一年後の収支決算」Chikirinの日記

2.漫画家鈴木みそは1年間で1000万円

「電子書籍界のレジェンド」とも言われている、漫画家の鈴木みそさん。

2013年度の電子書籍印税が1000万円を超え、それを発表したことで話題になりました。
これらの漫画9タイトルに対する収入です。








アジアを喰う
鈴木みそ
2013-02-04



マスゴミ
鈴木みそ
2013-10-25


僕と日本が震えた日
鈴木みそ
2013-01-29







トータルで、
58,706部
10,006,057円

だそうです。

そして、こんな本も出されました。



電子書籍はコミックがとくに好調のようですよね。私も、紙のコミックは場所を取るからなかなか手を出さなかったんですけど、キンドルでは気軽に買うようになりました。
鈴木みそさんのこの数字を見ても、いまなかなか食えていない漫画家にとって「電子書籍には夢があるぞ!」と感じると思いますが…

電子書籍で食える人というのは、既に他で食える段階にある人だけです


という話もありました。(「電子出版ノススメ〜鈴木みそ☓小飼弾☓岡田斗司夫〜」レポート第4回より 小飼弾の言葉)

参照記事:「2013年電子書籍の収支」CHANGE


3.作家架神恭介は月に1000円入ってくる

『完全教祖マニュアル』『仁義なきキリスト教史』などの作品がある作家・小説家の架神恭介さんはLIGのインタビュー(2015.10.15)で、電子書籍で最初に出した『作ってあげたいコンドームごはん』の販売冊数を答えています。

先日、ちょうど発売から一年経ったので集計してみたのよ。ズバリ、一年で売上が352冊。




テレビでも取り上げられ、海外でもニュースになるなど、かなり話題になったのにたった352冊・・・・・・ということです。
うーん、確かに、面白いけど買わない。ごめん。

250円で352冊だから、70%印税とすると61,600円にしかならない・・・・・・。しかも共著だし、料理本だから撮影にコストもかかっていますよね。

ただ、電子書籍には希望が持てるところもあって、旬を過ぎてもちょこちょこと売れているそうです。

月に1000円入るとかそんくらい。でも、一年経過しても月に1000円入ってるから、もしかすると、これからずーっと毎月1000円入るのかもしれない。それだと年金感覚で悪くないかな、って。


ははは。ネタみたいになっていますけど。

まとめ:電子書籍は儲からないらしい


だそうです。

参照記事:「Amazon電子書籍って儲かるの?作家・架神恭介に聞いてみた」LIG


4.主婦中島梨里織は小説で月100万円超を売り上げた

ご本人が収入を公開しているわけではありませんが、こちらの記事によると小説やコミックの投稿サイト「E★エブリスタ」で出した『PerfectCrime』(1話40円で全48話)が2014年11月の1カ月の間に累計2万8300話売れて、その売上が100万円を超えたそうです。
売上であって収入ではありません。システム利用料が6割程度かかるようなので、収入としては40万円くらいかと。

Kindleでも販売されています。
Perfect Crime (エブリスタWOMAN)
中島梨里緒
三交社
2014-02-10




参照記事:「電子書籍で月100万円超売り上げる主婦も登場!日本でも見えてきた“稼げる個人出版”の可能性」DIAMOND online

5.個人出版研究家森山たつをは半年で一万冊売って50万円弱

知名度はほぼないけれど、個人出版で頑張りたい!という人に参考になりそうなのは・・・・・・「もりぞお世界一周紀行」シリーズを好調に売り上げている、海外就職研究家で電子書籍個人出版研究家の森山たつをさん。
『一万冊売ってわかった!電子書籍を売る方法 』[Kindle版]を出されている、もりぞお(森山たつを)さんは同書の中で、電子書籍を売ることについて

収益のレベルはまだまだ低いですし、利益が出たとしてもそれだけで喰っていくのはほぼ無理です。(私は、半年で1万冊売っても50万円弱。東京では食ってはいけますが、家賃が払えません!)


と言っています。
1万冊売るってすごいですが、99円という安価で出していることが多いので、収入的にはそれほどいかないのですね。




そのほか無名の人が電子書籍を出して、月に数千円〜数万円という話はたくさん見つかります。

【番外編】(自称)日本一電子書籍を売った男、日垣隆は1年で15万部で1億円

2011年という恐ろしく早い段階で『電子書籍を日本一売ってみたけれど、やっぱり紙の本が好き。』という本を出されている日垣隆さんは、Kindle等のプラットフォームを使わず、ご自分のサイトで電子書籍を販売しています。システム利用料等がかかりませんから、印税100%。絶版になってしまった本や講演禄などを一気に電子化して販売し(80冊超)、日本一売ったとのことです。





本の中で販売部数や売上金額は明確には示されていませんが、ツイッター上で熱心な読者(?)と「根拠を示せ」「本を読めよ」「自称って認めろよ」「だったら俺以上に売った作家の名前あげてみろよ」といったケンカをしており、そのツイートからは「15万部」「1億円」ということがわかります。嘘かもしれませんが。

ちょっと盛っていたとしても、2010年の段階で自分で電子書籍化をして販売までしちゃうあたり、なかなか普通の作家にはできないでしょう。2011年に「日本一電子書籍を売ってきた」と言っちゃっても、いいんじゃないですかねー。

参照記事:「日垣隆氏(@hga02104)の『電子書籍を日本一売ってみたけれど、 やっぱり紙の本が好き』は嘘?」Togetter



藤井大洋さんみたいに、「電子書籍発のベストセラー作家」という話もありますし、いま無名でも夢はある!!のですが、当然ながらそう簡単ではありませんね。