いま無名であれば、著者名で売れるということはないので、選んでもらうためにかなりかなり重要なのがタイトルと表紙になります。

まずはタイトルと表紙で興味を持ってもらい、
著者、値段、説明文、レビューで購入の判断をしてもらう、という流れですね。
タイトル付けはプロ編集者もみんな悩むところなので、売れるタイトルの付け方なんて言うことはできないのですが、なにかしらヒントになる話ができればと思います。

本のタイトルはキャッチコピーのようなものです。

キャッチコピーの役割は、見込み客に振り向いてもらい、次の文章(リードコピー)を読んでもらうこと。

電子書籍の場合は、タイトルでターゲットに振り向いてもらい、次に説明文を読んでもらいたいわけです。


ですから、kindle本を読んでほしい対象者が「ん?なんだろう?」「これは私向けの本かな?」「気になるな」と思ってくれるようにタイトルを考える必要があります。

誰向けなのかわからない、
読む理由がわからない(読むとどんないいことがあるのかわからない)、
なんていうタイトルでは、中味が良くても売れなくなっちゃいます。

伝説的コピーライター、ジョン・ケープルズによれば、成功するキャッチコピーのパターンは次の3つに集約されます。

1.ベネフィット
2.新しい情報
3.好奇心


一番効果的なのは、ベネフィット、つまり読み手の得になることを伝えることです。読むとどんないいことがあるのか、イメージさせるのですね。

次が、ニュース性のあるもの、新しい情報の提供。

3番目に、好奇心を刺激するものです。

さらに加えるとすると、
「手っ取り早くて簡単」「信頼性」を挙げています。

これらがタイトルに含まれているほど、ターゲットが振り向いてくれる可能性が高くなると言えるでしょう。

(参考:『ザ・コピーライティング』ジョン・ケープルズ著)
ザ・コピーライティング―心の琴線にふれる言葉の法則
ジョン・ケープルズ
ダイヤモンド社
2008-09-20





たとえば『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(坪田信貴)
は、ベネフィット(勉強ができるようになる方法がわかるのでは?)、好奇心(そのギャルにはいったいどんなストーリーがあるのだろう?)、信頼性(1年で、偏差値40上げて、慶應大学などの数字や固有名詞があるため信頼できると感じる)が組み合わされています。




2の新しい情報というのは難しいですけど、ニュース性のあるテーマ、たとえば『電子書籍の衝撃』(佐々木俊尚)とか、いままでに聞いたことのない情報、たとえば『体温を上げると健康になる』(齋藤真嗣)なんかが該当するかなと思います。

電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)
佐々木俊尚
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2013-01-29



「体温を上げると健康になる」
齋藤 真嗣
サンマーク出版(2009・3・25)
2009-03-25



「手っ取り早くて簡単」というのはビジネス書・実用書タイトルによく見られますね。
『たった1分で人生が変わる 片づけの習慣』(小松易)
『巻くだけダイエット』(山本千尋)
などです。







なるべく1のベネフィットはおさえつつ、新しい情報や好奇心、手っ取り早くて簡単、信頼性を組み合わせられないか考えるのがいいのではないでしょうか。


つづく。

<絶賛発売中〜>