PISA読解力低下ニュースについてユーチューバーによる解説を20ほど見たわけですが、これだけでは結局よくわかりませんでした。
これまでの記事はこちら。
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●【読解力】PISAの結果で、日本人の読解力低下がヤバイとわかった件
●【読解力】PISA「読解力」の問題例を解いてみた
●【読解力】PISA読解力低下は、日本の子どもがパソコン操作に慣れていないからなのか問題
●【読解力】ユーチューバーによる、PISA読解力低下のニュース解説
アイデアの断片はいただきましたが、どうもスッキリしない。
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●【読解力】PISAの結果で、日本人の読解力低下がヤバイとわかった件
●【読解力】PISA「読解力」の問題例を解いてみた
●【読解力】PISA読解力低下は、日本の子どもがパソコン操作に慣れていないからなのか問題
●【読解力】ユーチューバーによる、PISA読解力低下のニュース解説
それじゃ、ネットメディア記事(オウンドメディア系記事)にあたりましょう。
グーグル検索で「PISA 読解力」などと入れて出てきた記事を、基本的に上から見ていって20超読みました。(報道は除く。一部ツイッターも検索に使い、話題になってそうな記事を調べました)。メモ取りながら各2回。
なんだ、こっちのほうが全然時間かからずいろいろわかったぞ。
誰だ!動画のほうが効率がいいって言ったやつ。ぷんぷん。
(動画は知りたい箇所を探してそこだけ聞くとか、すでに知ってる部分は飛ばすとかが非常にやりづらい。結果、トークを全部聞くしかない。早く本題に入らないかなー、そろそろかな?おっきた。と思ったら邪魔入った。でも最初は定義の話だから聞く必要ないか?飛ばすか?でもなんかいいこと言うかもしれないよなー。飛ばすのも面倒くさいからこのまま聞こう。
場の主導権は動画投稿者にあるのだ。・・・1.5倍速にはしたけど。)
でもね・・・
実はハズレも多かった。
まず、予想できることですが新聞社の社説。
子供を取り巻く言語環境の変化が、今回の読解力低下の一因となっているのではないか。(中略) 大切なのは、読解力の低下に歯止めをかける地道な取り組みを学校現場で続けることだ。(読売新聞:社説:PISA調査 読解力低下に歯止めかけたい)
専門家は、低下の原因として、スマートフォンやSNS普及で子どもの読み書きやコミュニケーションが短文中心となっていることを挙げる。 (中略) 長文に触れる機会を授業や課外活動で増やしていく工夫が求められる。(毎日新聞:社説:PISAで読解力低下 長文に触れる機会作りを)
順位よりも大事なことを適切にくみ取り、必要な手当てを考えるようにしたい。(中略)思考力を鍛える授業づくりには手間がかかる。教員の多忙化で、研修や教材研究の時間がとれなくなっていないか。大学の教員養成課程で新しい教え方を習得させているか――。しっかり検証して環境整備に努めるのが、文科省の使命だ。(朝日新聞:(社説)国際学力調査 自分の考え育む授業を)
調査結果に一喜一憂するのではなく、社会の構造的な変化を見据え、教育課程のあり方を問い直す契機としたい。(日本経済新聞:[社説]デジタル時代の読解力とは)
ほとんど何も言っていない(汗)
新しい情報はなく、誰でも最初の思いつきで書けそうなことが書いてあります。
それにしても・・・
懐かしいな、この感じ。
確か中学生のとき、社説をノートに書き写したり要約したりしていたっけ。たぶん宿題だったのでしょう。同年代の方はきっと多くの人がそういうことをしていたと思います。
情報がコンパクトにまとまっていて、意見らしきものも一応あるし、使い勝手のいい教材でしたよね。
いまだに文章トレーニングの一つにはなるとは思います。でも、PISAの言うところの読解力向上に寄与するようにはあまり思えない。
これからの時代を生き抜くための、リーディングリテラシーですからね。
今回のPISA読解力低下ニュースに対して「新聞を読め!」と言っている人もいらっしゃいますが、いやいや、新聞を読むだけでは絶対カバーできませんって。
昔は、とりあえずテレビや新聞を見ていればOKだったのだから、ラクでした。
テレビや新聞の情報が正しいというわけではないことは、今も昔も変わらないのでしょうが。大半の人が信じていると感じたから、その中にいるのは居心地が良かった。
でもいまは、「大半の人が信じている情報」なんてものがありません。
隣の人はユーチューバーの誰かさんを信じていて、別の人はテレビのニュースを信じていて、また別の人はネットニュースA、さらに別の人はネットニュースBを信じていて・・・っていう中で
「それで、あなたはどう思う?」
って聞かれちゃうわけですから。
厳しい時代です。
ニュースを読解し、自分の考えを作っていかなければなりません。
でもそれは、「いつのまにかみんなと同じに信じ込まされている状態」よりはるかに幸せだと思う!
ということで長くなったので続きはまた次回。