「あなたは不思議な人ねー。いろいろな人を呼び寄せるのね。」
親しくさせていただいていた立川亜美さんが9月24日に突然、交通事故で亡くなりました。
「立川のことでお知らせしたいことがあります。お電話ください」というメールを見て、得体のしれない恐怖に異常にドキドキし、震える手で電話しました。
電話口では絶句しました。何も言葉が出てきませんでした。
とにかく、急いでやらなければいけないことがありました。
これから予定しているさまざまなイベントのキャンセルや関係者への連絡などです。
亜美さんは何でも自分でやる人だったので、講座のことや一緒にやっているイベントのことなど、私はわからないことが多すぎて、とにかく何か手掛かりを見つけなければと思って過去のメールを検索しました。
これまでの亜美さんのメールの中に、何か情報がないだろうか。
亜美さんと出会ったのは4年前・・・
「小川様」という書き出しで始まっていたメールが、いつしか「どらちゃん」に変わり、一緒に伝える力について広めたいこと、これまで培ってきたものを残していきたいことがたくさん書かれていました。
亜美さんは、ずっとラジオ業界でがんばってきた人。
これまでたくさんのラジオパーソナリティを育ててきました。
相手の心に響かせる話し方を研究し、喋りのプロだけではなく、ビジネスパーソンに向けてもそれを伝えてきました。
亜美さんに初めて会ったとき、私が「書いて伝える力を広めたい」という話をしたら、すごく共感してくれました。
それから会うたびに、話すことと書くことの違いはなんだろうかと話したり、自己開示が大切というのは一緒だよねと話したりしました。
一緒に食事しながら、お茶を飲みながら、長時間「伝えること」について語り合いました。
あっちこっち行きました。
亜美さんのお友達の家にも一緒に行った。笹塚のスタジオも、オフィスも。銀座のセミナールームみたいなところの見学にも行ったな。
「どうやったら伝わるか?って考えるの、本当に楽しい。どらちゃんと合宿したいくらいだわ」
これは、新宿の時間貸しのミーティングルームで、アイスティーを何杯も飲みながら数時間話していたときの言葉。
伝える力合宿か。すごいなぁー、夜通し語るんだろうなぁと思いました。
冒頭の「あなたは不思議な人ねー」は、亜美さんプロデュースでラジオ番組を始めてちょっと経った頃のメールの言葉。私がブログによく亜美さんのことを書いていたので、それを見た人が亜美さんに連絡をしたりしていて、それを面白がってくれたのでした。
新宿の京王プラザホテルで一緒に打ち合わせをした帰り、「あなた経由でこんな人が来たよ!」という話をしてくれました。
そして、「一般社団法人日本表現コミュニケーション協会」を設立しました。
亜美さんが代表理事で、私が理事。
「どらちゃんと私だったら、最強だよね」と言っていました。
私はいつも明るい亜美さんの言葉をありがたく感じ、そして期待に応えられない自分への歯がゆさと苛立ちも感じながら、最低限にも足りないくらいの働きをしてきました。
「ブックパーソナリティ」という、ラジオパーソナリティになりきって好きな本を紹介することを通じて、伝わる話し方と書き方を体得する講座をスタートさせ、その受講者へのメルマガ1通目を書いたばかりの頃。
東日本大震災が起きました。
亜美さんは電話をくれて、「私たちに何ができるかな」と言いました。
私はふがいないことに、自分の精神的ダメージで、すぐに行動するなんてできなかった。
亜美さんは、「希望があれば人は強くなれるんだ」と言いました。
そして、「希望の本」のコンセプトで、ラジオのコーナーを始めました。生きる希望。未来に対する希望。自分が辛かったとき、助けてくれた本を紹介することで「希望のメッセージ」を伝えようよ、と。
私も登場させてもらって、栗城史多さんの『一歩を越える勇気』を紹介させてもらいました。
笹塚のスタジオで収録。「話すの上手になった!」と褒めてもらえました。このときは何故か落ち着いてスラスラと言葉が出て来て、我ながら成長したのではと思ったりしました。
震災直後から続けていた「希望の本」のラジオですが、今年に入って、ラジオと連動させながら「希望の本棚」としてチャリティブックを作ることにしました。コンセプトに共感してくださった著名人の皆さんに「希望の本」を教えてもらい、そのエピソードとともに1冊の本にまとめるのです。
プロジェクトのメンバーは、亜美さん、美崎栄一郎さん、壁山恵美子さん、私。
ラジオ公開収録のかたちで、視聴者の方を入れながら毎月イベントをしてきました。
岩崎夏海さんや和田裕美さんはじめ、亜美さんと親交のある著名人の方々が個性豊かにさまざまな本を紹介してくれて、笑ったり涙したり。
イベントでは毎回5名のゲストの方にお越しいただいています。
この音声をまとめて1冊の本にし、売り上げは義援金にする予定です。
10月14日が最終回。
亜美さんはいません。心に空席ができてしまったみたいです。
今は、このチャリティブックを完成させることくらいしか、できることが思いつきません。
本が好きで、話すことが好きで、「伝えること」について考えるのが大好きだった亜美さん。
亜美さんがいなくなって・・・私は・・・何ができるんだろう?
ふがいないイモムシみたいになっています。
だけど、亜美さんはいつも言っていた。
「希望なんだよ」
「メッセージを伝えよう」って。
明日は遺品整理に少しお邪魔してきます。
明後日がチャリティイベント「希望の本棚」最終回です。
整理なんてずっとつかないのかもしれないけど、私は亜美さんの分まで伝えていかなければ。
親しくさせていただいていた立川亜美さんが9月24日に突然、交通事故で亡くなりました。
「立川のことでお知らせしたいことがあります。お電話ください」というメールを見て、得体のしれない恐怖に異常にドキドキし、震える手で電話しました。
電話口では絶句しました。何も言葉が出てきませんでした。
とにかく、急いでやらなければいけないことがありました。
これから予定しているさまざまなイベントのキャンセルや関係者への連絡などです。
亜美さんは何でも自分でやる人だったので、講座のことや一緒にやっているイベントのことなど、私はわからないことが多すぎて、とにかく何か手掛かりを見つけなければと思って過去のメールを検索しました。
これまでの亜美さんのメールの中に、何か情報がないだろうか。
亜美さんと出会ったのは4年前・・・
「小川様」という書き出しで始まっていたメールが、いつしか「どらちゃん」に変わり、一緒に伝える力について広めたいこと、これまで培ってきたものを残していきたいことがたくさん書かれていました。
亜美さんは、ずっとラジオ業界でがんばってきた人。
これまでたくさんのラジオパーソナリティを育ててきました。
相手の心に響かせる話し方を研究し、喋りのプロだけではなく、ビジネスパーソンに向けてもそれを伝えてきました。
亜美さんに初めて会ったとき、私が「書いて伝える力を広めたい」という話をしたら、すごく共感してくれました。
それから会うたびに、話すことと書くことの違いはなんだろうかと話したり、自己開示が大切というのは一緒だよねと話したりしました。
一緒に食事しながら、お茶を飲みながら、長時間「伝えること」について語り合いました。
あっちこっち行きました。
亜美さんのお友達の家にも一緒に行った。笹塚のスタジオも、オフィスも。銀座のセミナールームみたいなところの見学にも行ったな。
「どうやったら伝わるか?って考えるの、本当に楽しい。どらちゃんと合宿したいくらいだわ」
これは、新宿の時間貸しのミーティングルームで、アイスティーを何杯も飲みながら数時間話していたときの言葉。
伝える力合宿か。すごいなぁー、夜通し語るんだろうなぁと思いました。
冒頭の「あなたは不思議な人ねー」は、亜美さんプロデュースでラジオ番組を始めてちょっと経った頃のメールの言葉。私がブログによく亜美さんのことを書いていたので、それを見た人が亜美さんに連絡をしたりしていて、それを面白がってくれたのでした。
新宿の京王プラザホテルで一緒に打ち合わせをした帰り、「あなた経由でこんな人が来たよ!」という話をしてくれました。
そして、「一般社団法人日本表現コミュニケーション協会」を設立しました。
亜美さんが代表理事で、私が理事。
「どらちゃんと私だったら、最強だよね」と言っていました。
私はいつも明るい亜美さんの言葉をありがたく感じ、そして期待に応えられない自分への歯がゆさと苛立ちも感じながら、最低限にも足りないくらいの働きをしてきました。
「ブックパーソナリティ」という、ラジオパーソナリティになりきって好きな本を紹介することを通じて、伝わる話し方と書き方を体得する講座をスタートさせ、その受講者へのメルマガ1通目を書いたばかりの頃。
東日本大震災が起きました。
亜美さんは電話をくれて、「私たちに何ができるかな」と言いました。
私はふがいないことに、自分の精神的ダメージで、すぐに行動するなんてできなかった。
亜美さんは、「希望があれば人は強くなれるんだ」と言いました。
そして、「希望の本」のコンセプトで、ラジオのコーナーを始めました。生きる希望。未来に対する希望。自分が辛かったとき、助けてくれた本を紹介することで「希望のメッセージ」を伝えようよ、と。
私も登場させてもらって、栗城史多さんの『一歩を越える勇気』を紹介させてもらいました。
笹塚のスタジオで収録。「話すの上手になった!」と褒めてもらえました。このときは何故か落ち着いてスラスラと言葉が出て来て、我ながら成長したのではと思ったりしました。
震災直後から続けていた「希望の本」のラジオですが、今年に入って、ラジオと連動させながら「希望の本棚」としてチャリティブックを作ることにしました。コンセプトに共感してくださった著名人の皆さんに「希望の本」を教えてもらい、そのエピソードとともに1冊の本にまとめるのです。
プロジェクトのメンバーは、亜美さん、美崎栄一郎さん、壁山恵美子さん、私。
ラジオ公開収録のかたちで、視聴者の方を入れながら毎月イベントをしてきました。
岩崎夏海さんや和田裕美さんはじめ、亜美さんと親交のある著名人の方々が個性豊かにさまざまな本を紹介してくれて、笑ったり涙したり。
イベントでは毎回5名のゲストの方にお越しいただいています。
この音声をまとめて1冊の本にし、売り上げは義援金にする予定です。
10月14日が最終回。
亜美さんはいません。心に空席ができてしまったみたいです。
今は、このチャリティブックを完成させることくらいしか、できることが思いつきません。
本が好きで、話すことが好きで、「伝えること」について考えるのが大好きだった亜美さん。
亜美さんがいなくなって・・・私は・・・何ができるんだろう?
ふがいないイモムシみたいになっています。
だけど、亜美さんはいつも言っていた。
「希望なんだよ」
「メッセージを伝えよう」って。
明日は遺品整理に少しお邪魔してきます。
明後日がチャリティイベント「希望の本棚」最終回です。
整理なんてずっとつかないのかもしれないけど、私は亜美さんの分まで伝えていかなければ。